に各設問まとめています。
- ボイラーの取扱い
- ボイラー運転中の取り扱いに関して
- ボイラーの蒸気圧力上昇時の取扱いについて
- ボイラーの送気開始及び運転中の取扱いに関して
- ボイラー起動、圧力上昇時の取扱いに関して
- 蒸気の送り始めの蒸気弁の開き方
- 安全弁の調節に関して
- キャリーオーバーに関して
- 燃焼の異常に関して
- ボイラーの水面計及び圧力計の取扱い
- ばね安全弁及び逃し弁・調整及び試験に関して
- ディフューザポンプの取扱いに関して
- ボイラーの自動制御装置の点検に関して
- ボイラー水の水位検出器の点検及び整備に関して
- ボイラー水中の不純物に関して
- ボイラー給水中の溶存気体の除去に関して
- ボイラー水の間欠吹出しに関して
- ボイラー休止中の保存方法について
- スートブローに関して
- 水質に関して
- ボイラーの清缶剤に関して
- 単純軟化法によるボイラー補給水の処理に関して
- 蒸発量が240kg/hの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が15mg/Lの給水を行い、10kg/hの連続吹出しを行う場合、ボイラー水の塩化物イオン濃度の値はいくらになるか?
- 蒸発量が280kg/hの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が15mg/Lの給水を行い、20kg/hの連続吹き出しを行う場合、ボイラー水の塩化物イオン濃度の値は、次のうちどれか
- 蒸発熱140kg/hの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が14mg/Lの給水を行い、10kg/hの連続吹き出しを行う場合、ボイラー水中の塩化物イオン濃度はいくらか
- 蒸発量が1日9tの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が14mg/Lの給水を行い、30kg/hの連続吹出しを行う場合、ボイラー水の塩化物イオン濃度の値は?
- 蒸発量が1日3tの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が14mg/Lno給水を行い、10kg/hの連続ブローを行う場合、ボイラーの塩化物イオン濃度の値は?
- ボイラーの腐食及び劣化・損傷に関して
ボイラーの取扱い
ボイラー運転中の取り扱いに関して
- 二組の水位計の水位を対比し、差異を認めたときは、水面計の機能試験を行う
- 水面計の水位に全く動きがない場合は、元弁が閉まっているか、水側連絡管も詰まりが生じている可能性がある為、直ちに水面計の機能試験を行う
- 燃焼量が増すときは、空気量を先に増してから燃料供給量を増す
- 炉筒煙管ボイラーの安全低水面は、煙管最高部より炉筒が高い場合は、炉筒最高部(フランジ部を除く)の上100mmの位置とする(H28.炉筒最高部からの高さの75mm以上と違う)
- 給水ポンプの出口側の圧力計により給水圧力を監視し、ボイラーの圧力との差が増加気味の時は、給水管路が詰まっていないかを調べる
- ボイラーの水位は出来るだけ一定に保つう勤め、どうしても水位が低下する場合は燃焼を抑えて原因を調べる
ボイラーの蒸気圧力上昇時の取扱いについて
- 常温の水から炊き始める時の圧力上昇は、初めは遅く、次第に早くなるようにして、ボイラー本体各部の温度上昇が均等になるようにする
- 空気予熱器に漏れなどを生じさせないために、燃焼初期は出来る限り低燃焼とし、低燃焼中は空気予熱器の出口ガス温度を監視して、空気予熱器内での異常燃焼を防ぐ
- 水循環装置のあるエコノマイザでは、燃焼ガスを通す前に、エコノマイザ出口から給水タンクへの循環ラインを開放し、内部の水を循環させる
- ボイラー水の温度が高くなってくると水位が上昇するので、高水位となったらボイラー水を輩出して常用水位へ戻す
- 蒸気が十分発生し、蒸気の圧力が0.1Mpaを超えてから、空気抜き弁を閉じる(空気抜き弁を開いた状態で昇圧したら閉じる)
ボイラーの送気開始及び運転中の取扱いに関して
- 送気開始時は、ドレンを切り、暖管を十分に行った後、主蒸気弁を段階的に開き、弁を全開状態にした後、少し戻して送気する(少し戻して送気するという文言なし)
- 運転中は、二組の水面計の水位を対比し、差異を認めたときは、水面計の機能試験を行う
- 運転中、水面計の水位に全く動きがない時は、元弁が閉まっているか又は水側連絡管につまりが生じている可能性があるので、直ちに水面計の機能試験を行う
- 運転中は、ボイラーの水位を出来るだけ一定に保つように努め、どうしても水位が低下する場合は、燃焼を抑えて原因を調べる
- 送気し始めるとボイラーの圧力が降下するので、圧力計を見ながら燃焼量を調節する
ボイラー起動、圧力上昇時の取扱いに関して
- A重油は常温でも良好に噴霧する事が出来るが、B重油は50~60℃、C重油は80~105℃位の油温にしておくことが重要である
- 常温の水か炊き始める時の圧力上昇は、初めは遅く、次第に早くなるようにして、ボイラー本体各部の温度上昇が平均するようにする
- 空気予熱器に漏れ等を生じさせないため、燃焼初期はできる限り低燃焼とし、低燃焼中は空気予熱器の出口ガス温度を監視して、空気予熱器内での異常燃焼を防ぐ
- ボイラー水の温度が高くなってくると、水位が上昇するので、高水位となったらボイラー水を輩出して常用水位へ戻す
- 閉止している主蒸気弁を開き、送気を始める時は、ウォータハンマを起こさないように主蒸気管を少しずつ温め、ドレンを切りながら徐々に送気量を増やす
蒸気の送り始めの蒸気弁の開き方
- 主蒸気管・蒸気だめ等にあるドレン弁を開放し、ドレンを完全に排出する
- 大口径の主蒸気弁に小口径のバイパス弁が設けられている場合、バイパス弁を開いて蒸気を送り、暖管する
- 他のボイラーの蒸気が共通の蒸気だめに連絡しているときは、蒸気だめ側の蒸気止め弁を少し開いて主蒸気管に逆送し、暖管する
- 暖管を良く行った後、主蒸気弁を初めはわずかに開き、次に時間をかけて段階的に開いていく
- 主蒸気弁を全開にした後、少し戻して送気する
安全弁の調節に関して
- 最高使用圧力の異なるボイラーを連絡している場合の安全弁の調節は、最高使用圧力の低いボイラーを基準に調節する
- エコノマイザの安全弁は、必要がある場合にエコノマイザの出口に取り付けて、ボイラー本体の安全弁より高い圧力に調整する
- 過熱器への蒸気の流れが減少すると過熱器が破損する恐れがある為、過熱器の安全弁はボイラー本体の安全弁より先に作動するように調節する
- 吹出し圧力が設定圧力より低い場合は、一旦、ボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げ、調節ボルトを締めて吹出し圧力を上昇させる
- 安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の時に行う
キャリーオーバーに関して
- ホーミングはボイラー水に溶解した蒸発残留物などが過度に濃縮したときや有機物が存在するときに生じやすい
- キャリーオーバーは、蒸気室負荷が大きいほど生じやすい
- シリカは、蒸気圧力が高いほど、また、ボイラー水中のシリカ濃度が高いほど飽和蒸気に溶解しやすい
- プライミングはボイラーの水位が高い場合に発生しやすい
- 蒸気室負荷が高くなるとプライミングが発生しやすい
- プライミングやホーミングが急激に生じると、水位が上がったものと水位制御装置が認識し、低水位事故を起こす恐れがある
- キャリーオーバーが生じ、過熱器にボイラー水が入ると、蒸気温度が低下したり、過熱器管が焼損する事がある
- ホーミングが生じたときは、圧力計、水面計を見ながら主蒸気弁などを徐々に絞る(H28.主蒸気弁を全開にして泡立ちをなくす)
燃焼の異常に関して
- 不完全燃焼による未燃のすすが、燃焼室以外の燃焼ガス通路で燃焼することがあり、これを二次燃焼(「スートファイヤ」)という
- 二次燃焼を起こすと、ボイラーの燃焼状態が不完全となったり、耐火材、ケーシングなどを焼損させることがある
- 燃焼中に、燃焼室又は煙道内で連続的な低周波のうなりを発する現象を「かまなり」という
- 「かまなり」の原因としては、燃焼によるもの、ガスの偏流によるもの、渦によるものが考えられる
- 火炎が息づく原因としては、燃料油圧や油温の変動、燃料調節弁や風量調節用ダンパのハンチングなどが考えられる
- 火炎が長すぎる場合は、空気の不足、燃料と空気の攪拌不足、バーナノズル部の不良などが考えられる(H28.空気の過剰と記載)
- 火炎が赤い場合は、空気の不足、燃料と空気の攪拌不良、バーナノズル部の不良などが考えられる
ボイラーの水面計及び圧力計の取扱い
- 運転開始時の水面計の機能試験は、残圧がある場合は点火直前に行い、残圧がない場合は圧力が上がり始めたときに行う(H28.記載が逆)
- 水面計を取り付ける水柱管の水側連絡管は、ボイラー本体から水柱管に向かって下がり勾配となることを避ける(水平又は上がり勾配)
- 水面計が水柱管に取り付けられている場合、連絡管の途中にある止め弁は全開にし、弁のハンドルを取り外しておく
- 水面計のコックのハンドルは、管軸と直角になっている場合に「開」となる
- 圧力計の位置がボイラー本体から離れており、長い連絡管を使用する場合は、連絡管の途中に止め弁を設け、止め弁を全開して、施錠するか弁のハンドルを取り外しておく(連絡の途中に止め弁を設けないのは誤り)
- 圧力計のサイホン管の垂直部にはコックを取り付け、ハンドルが管軸と同じ方向のときにコックが開くようにする
- 圧力計は、原則として毎年1回、圧力計試験機による試験を行うか、試験専用の圧力計を用いて比較試験を行う
ばね安全弁及び逃し弁・調整及び試験に関して
- 調節ボルトを定められた位置に設定した後、ボイラーの圧力をゆっくり上昇させて安全弁を作動させ、吹出し圧力及び止まり圧力を確認する
- 安全弁の吹出し圧力が設定圧力よりも低い場合は、いったんボイラーの設定圧力を80%程度まで下げ、調節ボルトを締めて、再度試験を行う
- ボイラー本体に安全弁が2個ある場合は、1個を最高使用圧力以下で先に作動するように調整し、他の1個を最高使用圧力の3%増以下で作動するように調節する事が出来る
- エコノマイザの逃し弁(安全弁)は、必要がある場合に出口に取り付け、ボイラー本体の安全弁より高い圧力で作動するように調整する
- 過熱器用の安全弁は、過熱器の焼損を防ぐため、ボイラー本体の安全弁より先に作動するように調整する
- 最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合で、各ボイラーの安全弁をそれぞれの最高使用圧力に調整したいときは、圧力の低いボイラー側に蒸気逆止め弁を設ける(H28.圧力の高いボイラー側に蒸気逆止め弁を設けると記載)
- 最高使用圧力の異なるボイラーを連絡している場合、各ボイラーの安全弁は最高使用圧力の最も低いボイラーを基準に調整する
- 安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の圧力で行う
ディフューザポンプの取扱いに関して
- グランドパッキンシール式の軸については、運転中少量の水が連続して滴下する程度にパッキンが締まっていて、締め代が残っている事を確認する
- 起動するときは、吹出し弁を全閉し、吸込み弁を全開にした状態で行い、ポンプの回転と水圧が正常になったら吹出し弁を徐々に開き、全開する
- 運転中は、振動、異音、偏芯、軸受けの過熱、油漏れなどの有無を点検する
- 運転中は、ポンプの吹出し圧力、流量及び負荷電流が適正であることを確認する
- 運転を停止するときは、吹出し弁を徐々に閉め、全閉してからポンプ駆動用電動機を止める
ボイラーの自動制御装置の点検に関して
- 燃料遮断弁は、燃料漏れがないか点検するとともに、電磁コイルの絶縁抵抗を測定することにより、漏電がないか点検する
- コントロールモータは、これと燃料調節弁、空気ダンパとの連結機構に、固定ねじのゆるみ、外れ及び位置のずれがないか点検する
- 比例式調節器では、内臓しているすべり抵抗器のワイパの接触不良、抵抗線の汚損、焼損、断線などが生じていないか点検する
- オンオフ式圧力調節器は、動作隙間を小さくしすぎるとハンチングを起こしたり、リレーなどの寿命が短くなるので、適正な隙間であるか点検する
- 熱膨張管式水位調節装置の水側連絡管は、十分な放熱状態にあるか点検する
ボイラー水の水位検出器の点検及び整備に関して
- 1日に1回以上、ボイラー水の水位を上下させることにより、水位検出器の作動状況を調べる
- 電極式では、検出筒内の水のブローを1日1回以上行い、水の純度の上昇による電気伝導率の低下を防ぐ(純度が高くなると伝導性が低下してしまう)
- 電極式では、6か月に1回程度、検出筒を分解し内部清掃を行うと共に、電極棒を目の細かいサンドペーパーで磨く
- フロート式では、1日に1回以上のフロート室のブローを行う
- フロート式では、6か月に1回程度、フロート室を分解し、フロート室のスラッジやスケールを除去するとともに、フロートの破れ、シャフトの曲がりなどがあれば補修を行う
- フロート式水位検出器のベローズの破損の有無は、ベローズの内部の鉄さびの発生、水分の付着などによっても判断できる
- フロート式のマイクロスイッチの端子間の電極抵抗は、スイッチが閉の時は抵抗がゼロ、開の時は無限大であることをテスターでチェックする(開・閉時の記載が逆)
- 熱膨張管式水位調節装置の熱膨張管の水側は、1日1回以上ドレン弁を開いてブローする
ボイラー水中の不純物に関して
- スケールは、溶解性蒸発残留物が濃縮されて析出し、管壁などの伝熱面に固着したもの
- スラッジは、主としてカルシウムやマグネシウムの炭酸水素塩の熱分解や清缶剤添加により生じる炭酸塩、リン酸塩などの軟質沈殿物である
- ボイラー水の吹出しが適切に行われていないときは、スラッジが水循環の緩慢な箇所にたまり、腐食、過食などの原因となる
- スケールの熱伝導率は、軟鋼の1/20~1/100程度であり、伝熱面にスケールが付着すると、ボイラー水による伝熱面の冷却が不十分となり、伝熱面の温度が上昇する
- 硫酸塩類やケイ酸塩類のスケールは、ボイラー内で次第に濃縮されて飽和状態となって析出し、伝熱面に付着して過熱や熱効率の低下の原因となる(軟質沈殿物ではない)
ボイラー給水中の溶存気体の除去に関して
- 膜脱気法は、高分子気体透過幕の片側に水を供給し、反対側を真空にして、溶存気体を除去する方法である
- 膜脱気法は、シリコン系、四塩化フッ素系などの気体透過膜を使用して、溶存気体を除去する方法である
- 真空脱気法は、水を真空雰囲気にさらす事によって溶存気体を除去する方法である
- 加熱脱気法は、水を加熱し、溶存気体を減少させて除去する方法である
- 窒素置換脱気法は、水中に窒素を吹き込むことにより、酸素の分圧を下げて溶存さんを除去する方法である
- 化学的脱気法は、脱酸素剤として、タンニン、亜硫酸ナトリウムなどを用いて、溶存酸素を除去する方法である
ボイラー水の間欠吹出しに関して
- 吹出し装置は、スケールやスラッジにより詰まる事があるので、適示吹出しを行ってその機能を確認する
- 1人で2基以上のボイラーの吹き出しを同時に行ってはならない
- 給湯用または、閉回路で使用する温水ボイラーの吹出しは、酸化鉄、スラッジなどの沈殿を考慮し、ボイラー休止中に適示行う(鋳鉄製ボイラーについては吹出しの必要はない)
- 吹出しが終了したときは、吹出し弁又はコックを確実に閉じた後、吹出し管の開口端を点検し、漏れていないことを確認する
- 直列に設けられている2個の吹出し弁又はコックを閉じるときは、ボイラーから遠い方を先に閉じる
- 鋳鉄製ボイラーのボイラー水の一部を入れ替える場合は、燃焼をしばらく停止しているときに行う
- ボイラーの運転中に水冷壁の吹出しを行うと、水循環を乱して水管を過熱させる
ボイラー休止中の保存方法について
- 乾燥保存法では、ボイラー内に蒸気や水が浸入しないように蒸気管及び給水管のフランジ接手部に閉止板を挟むなどにより、確実に外部との連絡を絶つ
- 乾燥保存法では、吸湿剤として活性アルミナ・シリカゲルなどを容器に入れてボイラー内の数か所に置き、ボイラーを密閉する
- 短期満水保存法では、ボイラーの停止前にボイラーの水の分析を行い、PH、リン酸イオン濃度、亜硫酸イオン濃度などを標準値の上限近くに保持する
- 短期満水保存法では、水質を調整しつつ
- 空気抜き弁からあふれる水の中に気体の混入が認められなくなるまで給水を行い満水にする
- 満水保存方法では、休止期間が3か月程度以内の場合、また大形のボイラーで乾燥保存法が困難な場合に採用されるが、凍結の恐れがある場合には採用してはならない。短期満水保存法は、休止期間が2週間未満の場合に採用される(凍結する場合は×)
- 長期満水保存法で、1か月以上の期間保存する場合、窒素封入を併用する方法をとると、過熱器やエコノマイザに対しても防食上有効である
スートブローに関して
- スートブローは、主としてボイラーの水管外面などに付着するすすの除去を目的として行う
- スートブローの蒸気は、ドレンを切り乾燥したものを用いる(H28.ドレンを含んだものと記載)
- スートブローは、最大負荷よりやや低い負荷のところで行う
- スートブローは、一か所に長く吹き付けないようもして行う
- スートブローが複数の場合は、原則として燃焼ガスの流れに沿って上流側からスートブローを行う
水質に関して
- 水が酸性かアルカリ性かは、水中の水素イオンと水酸化物イオン濃度によって定まり、この程度を表示する方法として水素イオン指数phが用いられる
- 硬度は、水中のカルシウムイオン及びマグネシウムイオンの量を、これに対する炭酸カルシウムの量に換算して試料1L中のmg数で表す
- 全硬度は、カルシウム硬度とマグネシウム硬度を合計したものである
- 常温(25℃)でPHが7未満の場合は酸性、7は中性、7を超えるものはアルカリ性である
- カルシウム硬度は、水中のカルシウムイオンの量を、これに対応する炭酸カルシウムの量に換算して試料1L中のmgで表す
- 濁度は、水中に懸濁する不純物によって水が濁る程度を示すもので、濁度1は、精製水1Lに白陶土(カリオン)1mgを含む濁りである
- 酸消費量(PH4.8)を測定する場合は、メチルレッド溶液を指示薬として用いる(H28.酸消費量(PH4.8)フェノールフタレイン溶液を指示薬と記載酸消費量8.3→フェノールフタレイン溶液)
- 電気伝導率は、その単位がS/m、mS/m、μS/mなどで表され、ボイラー水の電気伝導率を測定する事により、水中の電解質の濃度の概略値を求める事が出来る
ボイラーの清缶剤に関して
- 清缶剤は、ボイラー水中の硬度成分を不溶性の化合物(スラッジ)に変えるための薬剤である
- 軟化剤には、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどがある
- スラッジ分散剤は、ボイラー内で生成されるスラッジを微細な粒子にして、ブローによって排出しやいようにする薬剤である
- 高圧ボイラーの酸消費量付与剤としては、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム及びアンモニアが用いられる
- 溶存酸素1mg/Lの除去には、計算上は亜硫酸ナトリウム7.88mg/Lを要すが、実際はこれより多く用いる
- 高圧のボイラーでは、過剰に投入された亜硫酸ナトリウムが分解して無水亜硫酸や硫化水素を生成する恐れがある
- ヒドラジンは、ボイラーの溶解性蒸発残留物濃度を上昇させない利点がある為、高圧ボイラーに使用される
- 溶存酸素1mg/Lの除去には、計算上はヒドラジン1mg/Lを要すが、実際はこれより多く用いる
- 過剰に投入されたヒドラジンは、アンモニアと窒素に分解されるが、アンモニアが復水中に多量に含まれると銅系合金を腐食させる(アンモニアと二酸化炭素に分解されると記載、正しくはアンモニアと窒素)
単純軟化法によるボイラー補給水の処理に関して
- 単純軟化法では、水中のカルシウム及びマグネシウムを除去する事が出来る
- 軟化装置は、給水中の硬度成分を除去する最も簡単な装置で、低圧ボイラーに多く使用される
- 軟化装置は、水を強酸性陽イオン交換樹脂を充填したNa塔に通過させ、水中の硬度成分を取り除くものである
- 軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく増加してくる
- 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂が交換能力を減じた場合、一般には食塩水で再生を行う
- 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂の再生は、①逆洗②通薬③水洗の3工程で行う(H28.2工程と記載)
- 軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂は、1年に1回程度、鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行う
蒸発量が240kg/hの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が15mg/Lの給水を行い、10kg/hの連続吹出しを行う場合、ボイラー水の塩化物イオン濃度の値はいくらになるか?
- 1日の給水量:240×24=5.76t/日
- 1日のブロー量:10×24=0.24t/日
- (5.76+0.24)×1000×0.15=0.24×1000×X
- X=375mg/L
蒸発量が280kg/hの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が15mg/Lの給水を行い、20kg/hの連続吹き出しを行う場合、ボイラー水の塩化物イオン濃度の値は、次のうちどれか
- 1日の給水量:280×24=6.72t/日
- 1日のブロー量:20×24=0.48t/日
- (6.72+0.48)×1000×15=0.48×1000×X
- X=225mg/L
蒸発熱140kg/hの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が14mg/Lの給水を行い、10kg/hの連続吹き出しを行う場合、ボイラー水中の塩化物イオン濃度はいくらか
- 1日の給水量:140×24=3360 3.36t/日
- 1日のブロー量:10×24=240 0.24t/日
- (3.36+0.24)×1000×14=0.24×1000×X
- X=210mg/L
蒸発量が1日9tの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が14mg/Lの給水を行い、30kg/hの連続吹出しを行う場合、ボイラー水の塩化物イオン濃度の値は?
- 1日のブロー量:30×24=720t/日
- (9+0.72)1000×14=0.72×1000×X
- X=189mg/L
蒸発量が1日3tの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が14mg/Lno給水を行い、10kg/hの連続ブローを行う場合、ボイラーの塩化物イオン濃度の値は?
- 一日のブロー量:10×24=240
- (3+0.24)×14=0.24×1000×X
- X=189mg/L
ボイラーの腐食及び劣化・損傷に関して
- 苛性ぜい化は、管と管穴の間などの狭い隙間にボイラー水が浸水し、濃縮されてアルカリ濃度が高くなった時に、金属面の結晶粒界に割れが生じる現象である
- 圧壊は、円筒又は球体の部分が外側から圧力に耐えきれずに急激に押しつぶされて裂ける現象で、過熱された炉筒上面などに生じる
- グルービングは、細長く連続した溝状の腐食で、溝部の残存酸素による腐食とともに割れを伴うものがある(H28.不連続な溝、残存する二酸化炭素の作用)
- 膨出は、火炎に触れる水管などが過熱されて強度が低下し、内部の圧力に耐えきれずに外側に膨れ出る現象である(構造物の腐食ではない)
- 鋳鉄製ボイラーのセクションに割れが生じる原因は、無理な締め付け、不均一な加熱、急熱急冷による不同膨張などである
- アルカリ腐食は、熱負荷の高い管壁に近い部分などで水中の水酸化ナトリウムが高くなりすぎたときに生じる
- ピッチングは、米粒から豆粒大の点状の腐食で、主として水に溶存する酸素の作用いにより生じる
- ボイラー本体に割れが生じる原因は、過熱、過大な応力などである
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